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会計事務所から一般企業の経理に転職するメリット4つとノウハウを徹底解説!

会計事務所から一般企業の経理に転職するメリット4つとノウハウを徹底解説!

目的があって会計事務所や税理士法人に勤めたけれど、転職を考えている。そんな方へ会計事務所から一般企業の経理財務職に転職するメリットや転職を成功させるためのノウハウをお伝えします。

著者は今まで2つの大手税理士法人に延べ6年半勤め、現在は転職事業に携わっています。税理士業と転職市場の現場を知る立場から、余すところなくお話します。

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会計事務所から経理へ転職するメリットを5つ解説!

一般企業の経理への転職という選択肢があるものの、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。一般的なメリットについてお伝えします。

会計事務所から経理へ転職するメリット:専門性の発揮ができる

転職で会社を移ったとしても会計事務所での経験は無駄にはなりません。むしろ会計事務所で得た税務会計の知識・経験は大きな財産となります。

とくに法人税申告書や消費税申告書をはじめとした、申告書作成や税務上の届け出は一般企業の経理職であっても多く経験できるものではありません。豊富な税務会計の知識・経験はそのまま経理財務に活かすことができます。

企業の経理サイドとしても、会計事務所の経験者を即戦力として期待することも多いです。

 

会計事務所から経理へ転職するメリット:ワークライフバランスの改善が狙える

この記事をお読みの方はよくご存じでしょうが、会計事務所や税理士法人はかなり多忙な場合が多いです。とりわけ2月・3月の所得税の確定申告時期、5月の法人税の確定申告時期は普段の業務に加えて申告業務に忙殺されます。最近は業界全体でも少しずつ改善されはじめましたが、一昔前は終電が当たり前という事務所も多くありました。

さらに「仕事は忙しい人に頼め」と言われるほど、仕事の出来る人に業務が集中する傾向にあります。

一般企業の経理職であれば、決算業務は当然ありますが、個人の確定申告はありませんので、ワークライフバランスの改善が見込めます。

 

【会計のリアル】「個人の確定申告から解放された」という声も

かつて私の担当だった有名飲食店の経理担当者は、前職が会計事務所だったのですが、「今の仕事は忙しくはあるが、とにかく個人の確定申告から開放されてよかった」と語っていました。

人によって異なる価値観ですが、ワークライフバランスの改善を望んで転職をする人は一定数いるといえます。

 

会計事務所から経理へ転職するメリット:年収アップが狙える

会計事務所や税理士法人での年収相場は未経験だと300~400万円、3年の経験があると400万円~500万円程度が相場です。

一方で、人材サービス産業協議会が公表している転職賃金相場2020によると、未経験では300万円~399万円、3年以上の経験があると400~599万円の年収が相場です。3年の経験がある人だと、経理職のほうが会計事務所より100万円ほど年収相場が上。

 

これは2つの業界の収益構造に理由があります。

会計事務所や税理士法人の場合、社員が顧問先を担当して売上を挙げることで自身の給与につながります。業界の目安としては担当者の売上高合計÷3が給与の相場です。ひとりの処理能力には限界があるので、非管理職の場合は上記のような給与相場に落ち着いてしまいます。

一方で一般企業の経理の場合、給与はその企業の業績に大きく存します。厚生労働省の調査によると、たとえば宿泊業・飲食サービス業の平均年収は247.8万円ですが、情報通信業での平均年収は375万円でした。業界によって収入に100万円以上の差があり、それぞれの収益性に大きく影響を受けていることがうかがえます。

このように収益性の高い業種や企業の経理職に転職することで年収アップを狙えるといえます。

 

会計事務所から経理へ転職するメリット:業種特化のスキルアップが目指せる

会計事務所で受けもつ担当数は多いため、1社にあてられる時間は限られます。また税理士業の基本的な考え方は「納税義務の適正な実現」にあり、求められるのは中立的な立場(税理士法第1条)。そのため、あまり顧客のビジネスに深くのめり込みすぎるのは良しとされない風潮があり、「外部のアドバイザー」という立場で顧客と付き合うのが通常です。その分、会計事務所を通じてたくさんの企業のビジネスを見られるメリットがあります。 

一方で経理・財務職は1つの企業と向き合っていくことになるので、その業種に特化した経験を積むことが可能。単なる会計数値を扱うだけでなく、本人のやる気次第では管理会計など経営に直結するような業務に携わるチャンスもあります。

1つの会社の数字に向き合い、細かい改善を通じて成長を実感できるのは会計事務所にはない、経理財務職の面白さと言えます

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会計事務所から経理へ転職する際のノウハウ5つ!

では会計事務所や税理士法人に勤務している人が一般企業の経理財務職に転職するにあたり、どのようなアクションをとればよいのでしょうか。具体的なノウハウについてお話していきます。

会計事務所から経理へ転職する際のノウハウ:採用担当者の求めていることを確認する

まず経理財務職と一口にいっても、上場企業と非上場企業では求める人材が異なります。

これは上場企業と非上場企業とで会計の考え方が異なるため。

 

上場企業では主に株主などへの開示を目的とした財務会計を基本としているのに対し、非上場企業では税務申告を目的とした税務会計を基本としています。

そのため、会計事務所を勤務した人材について、上場企業は税務担当としてスペシャリストの面を期待することが多く、非上場企業では会計全般のゼネラリストを期待することが多いといえます。

また、企業によっても会計事務所の経験者を歓迎するところと、敬遠するところがありますので、求人票で確認しましょう。

いずれにしてもご自身のキャリアプランを踏まえ、企業ごとに求める人材とのマッチングをきちんと検討することが必要になります。

 

会計事務所から経理へ転職する際のノウハウ:アピールするスキルと実績を洗い出す

次に企業にアピールする資格やスキル、経験を洗い出しましょう。税理士試験で簿記論・財務諸表論・法人税・消費税などに合格しているとアピールになりますし、税理士資格は高い評価につながります。

スキルや経験については企業とのマッチングが重要になりますが、一例を挙げると次のようなものがあります。企業の事業内容や求人票をよく見てアピールできる点を確認します。

  • 簿記やエクセルに長けており、即戦力として活躍できる
  • 経理フローの構築・改善経験があれば、子会社立ち上げのスタートアップ人員として活躍が見込める
  • 各種申告書作成の経験があれば、経理財務職で広く役立つ
  • 国際税務・移転価格税制などは国際企業の専門ポジションに直結
  • 特定業種の顧問経験があれば、転職先の企業との親和性をアピールできる

 

会計事務所から経理へ転職する際のノウハウ:志望動機を洗い出す

企業ごとに志望動機も洗い出しておきましょう。採用担当者は求職者に対して

「うちで活躍できるか」

「スキル面は足りているか」

といった部分をもっとも重要視します。そのため面接で「なぜうちで働きたいのか」と志望動機についても聞いてくる可能性があります。

志望動機の回答方法としては、採用担当者に求職者が活躍できそうなイメージを持たせられるのが理想。

たとえばスキルや経験の面で求める人材像とよく合っている点や、ビジネスモデルへの共感などが挙げられます。間違っても税理士業界の批判や、今の職場のネガティブアピールにならないようにしましょう。

 

会計事務所から経理へ転職する際のノウハウ:職務経歴書のポイント

ここまで自分自身や応募先の情報の整理を済ませたら、職務経歴書に書いていきます。

採用担当者は毎日たくさんの職務経歴書を読んでいるので、箇条書きを用いたり順序に気を付けて読みやすいものにしていきます。そのほか詳しい職務経歴書の書き方については、別の記事をご参照ください。

 

会計事務所から経理へ転職する際のノウハウ:専門のエージェントを利用してみる

実際に転職活動を行うにあたり、自分1人で行うことも決して悪くありませんが、転職エージェントの利用もおすすめです。

転職エージェントを利用するメリットは

  • 担当者が求職者の希望をヒアリングして最適な事務所を提案してくれる
  • 職務経歴書の書き方や面接対策の指導を受けられる
  • 給与の相場観を知っているので、給与交渉でも頼もしい
  • 1人で行うより情報収集が広く行える

これらのものが挙げられます。

とくに一人での転職活動は考え方や情報が限られてしまうことがあります。

エージェントからのアドバイスや提案が、思わぬ突破口になることもありますし、転職時の給与交渉も任せることもできます。

無料ですし、転職は早く着手するほどうまくいくので、ぜひ気軽に利用してみましょう。

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Back Office Magazine編集部ライター鈴木悠
記事の作成者 鈴木悠
Back Office Magazine編集部ライター

「ややこしい話をわかりやすく」をモットーに執筆する編集部ライター。今まで国内最大手を含む税理士法人2社を経験し、税務会計に6年半携わる。年間30超の法人・個人の税務顧問を務め、法人税・所得税・消費税を中心としたアドバイザー業務に従事した。売上100億円規模の企業をはじめ、担当した業種は飲食・製造・卸売り・観光・アパレルなど。税務の本業の傍ら、副業でウェブサイト運営やYouTube運営を経験したのをきっかけに、メディア作りに魅力を感じ現職に就く。

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