「面接で趣味や特技について聞かれた時ってどう回答するのが正解なの?」
「趣味や特技を聞く面接官の意図って何だろう?」
このようにお考えではありませんか?
「聞かれた時にその場で思いついてことを何となく答えている」という人もいるかもしれませんが、趣味や特技の質問にしっかりと備えることによって、面接官からの評価を上げることができます。
そこで以下では、これから大切な面接に臨む人に向け、以下を紹介していきます。
- 面接官が趣味や特技を聞く理由
- 趣味や特技を聞かれた時にやってはいけないこと
- 趣味や特技を聞かれた際の正しい回答例
趣味や特技を聞かれた際にさりげなく自己PRすることによって面接官からプラスの評価を貰うことが可能です。趣味や特技に関する質問に対して「戦略的に」回答しましょう。
転職面接で趣味・特技を聞かれる3つの理由
趣味や特技はパーソナルな質問です。
実務的な質問に比べると優先度が落ちておざなりにしてしまいがちですが、面接官が限られた面接時間の中で意味のない無駄な質問をすることはありません。
面接官が趣味や特技を聞いてくるのには以下のような理由があります。
- あなたの人柄を知るため
- 会社への適性をはかるため
- リラックスしてもらうため
それぞれの理由について詳しく解説してきます。
1.趣味・特技を聞いてあなたの人柄を知るため
一言でいうと、「あなたのことをもっとよく知りたい」からです。
志望動機や職歴に比べると格式ばらない質問なので、「あなたの人柄」「どんな趣味にどれだけ熱中してきたのか」を知ることができます。表面的な質問では分からない、あなたの人柄や性格について深く理解したいと面接官は考えているのです。
たとえば、バスケットボールやサッカーなどのチームスポーツを長年頑張ってきたというエピソードを話せば、面接官は「この人はチームワークを大切にする人なんだな、うちの会社に入社しても周囲と協力して仕事ができそうだ」という印象を抱くのです。
2.会社への適性をはかるため
会社への適正をはかるために質問しているというケースもあります。
なぜなら、面接官は入社後、活躍するためには、それまでの職歴やスキルだけではなく、職場の環境や雰囲気になじんで周囲の人と良い関係を築くことが大事だと考えているからです。
また、会社への適性を図るための判断材料として質問されるケースもあります。
3.リラックスしてもらうため
趣味や特技に関する質問は、面接のアイスブレイクとしてされることもあります。
また、面接の緊張をほぐすために、「まずは得意分野についての質問をして本題に移る」というような流れを設定している会社もあります。
転職面接で使える趣味・特技を探す際のポイント
面接で趣味や特技を聞かれた際は、どのようなエピソードを話すとよいのでしょうか。
「聞かれても何と答えればいいか分からない…」と不安に思う方もいるかもしれません。そんな人は、以下の探し方を参考にしてみてください。
- 幼少期から続けてきた趣味特技から探す
- 強みや能力に関することから探す
- 普段実践している日課や習慣から探す
以下にて詳しく見ていきましょう。
1.幼少期から続けてきた趣味・特技から探す
まず紹介するのは、「幼少期から続けてきた趣味・特技から探す」という方法です。
これには、スポーツなら野球やサッカー、習い事ならばピアノや習字が当てはまります。
特にサッカーや野球、ピアノといったような王道のスポーツや習い事は、面接官から「ウケが良い」趣味や特技であることが多いです。
これのスポーツや習い事は、教室内で何が行われているをイメージしやすいため、面接官との会話が盛り上がりやすい傾向にあります。
また、スカッシュやカバディなど、あまり聞いたことのない競技も面接官の興味を引きやすく、盛り上がりやすいです。
2.強みや能力に関することから探す
次に紹介するのは、「強みや能力に関することから探す」という方法です。
たとえば、「チームワーク」についてアピールしたいのならば、「チームで協力して物事にあたること」に当てはまるような特技が書けるでしょう。
また、「継続力」があなたの強みならば、「物事に根気強く取り組むこと」に関する特技を書くことができます。
強みや能力についてはもちろん個人差がありますが、「突き抜けた趣味」になっていると面接官の興味を引きやすいです。たとえば、「eスポーツで世界5位になりました」であったり、「野球で甲子園に出場しました」など、突き抜けた趣味や特技があると面接官の興味を引きやすいです。
3.普段から実践している日課や習慣から探す
最後に紹介するのは「普段から実践している日課や習慣から探す」という方法です。
たとえば、読書、ランニング、筋トレ、ヨガなどが当てはまります。
「趣味や特技が見つからない…」と悩んでいる人でも見つかりやすいはずです。
転職面接で趣味と特技を回答する際のポイント
それでは趣味や特技について聞かれた際にどのように答えるべきなのでしょうか?
回答する際のポイントは下記の通りです。
- 結論を簡潔に述べた後に具体的なエピソードを話す
- 趣味や特技を継続していた期間や実施頻度も話す
- 学びや気づきを最後に話す
以下にて詳しく解説してきます。
転職面接のポイント1.結論を簡潔に述べた後に具体的なエピソードを話す
結論から話すことは大事です。
エピソードトークをすると短くても30秒、長いと1分程度になりますが、途中で「何について話しているのか」が分からなくなってしまいます。また、結論から話す人はそうでない人に比べて「頭が良い」という印象を与えられます。
まず最初に結論を一言で話して、その後で具体的なエピソードにつなげましょう。
エピソードでは、「趣味や特技を始めたきっかけ」「印象的な思い出」について話すとよいです。コツとしては「自分が面接官だったらどのポイントが気になるのか」を意識すること。つまり、面接官の考えをに先回りして考えるということです。
人事は大量の応募者と面接をしなければなりませんので、印象に残らないと次のステップに上がることができません。ただ軽く趣味や特技を話すのではなくて、しっかり印象に残せるような内容を話すことが大切です。
転職面接のポイント2.趣味や特技を継続していた期間や実施頻度も話す
具体的なエピソードを話す際には「継続していた期間」「実施頻度」についても話しましょう。
たとえば、「野球を3年間続けました」「ピアノを幼少期から10年間続けました」のように、ある程度継続していると、面接官に「さまざまな学びや成長があったんだな」という印象を与えやすいです。
ただし、短すぎる場合は注意しましょう。たとえば「野球を高校で1年間続けていた」だと、面接官から「高校は3年間あるのに何で1年で止めてしまったんだろう」と思われてしまいます。面接官の立場になって「違和感のない」継続期間を話しましょう。
もしくは今続けている趣味や特技がある人は、それをどのくらいの頻度で続けているかを話すとよいです。たとえば、「ランニングを週に2回しています」などのエピソードが考えられます。
転職面接のポイント3.学びや気づきを最後に話す
エピソードだけではなく、学びや気づきについても話すようにしましょう。
学びや気づきを最後に話すことは、自己PRにつながるからです。
結局のところ、面接官が趣味や特技に関する質問を通して知りたいのは「今後入社して活躍してくれる人材かどうか」という点になります。
学びや成長した点を話すのは難しいかもしれませんが、「その経験から強いてあげるとしたら」という観点を持っておくと話しやすいです。
たとえば、部活動をしてきた人であれば、「上下関係についてしっかりと対応できるようになった」「忍耐力がつきました」「チームワークの大切さを知った」など、「会社に入社してからも役に立ちそうなもの」を話すと面接官の印象も良くなります。
転職面接でやってはいけない趣味・特技の答え方
転職面接でやってはいけない趣味特技の答え方は下記の通りです。
- ウソの趣味・特技を答える
- 自分の話をし過ぎてしまう
- お酒やギャンブル系の特技・趣味を話す
上記をしっかりと押さえて、最大限自分をアピールできるようにしましょう。
転職面接でやってはいけないこと1.ウソの趣味・特技を答える
面接で話す趣味や特技は「本当に好きなもの・得意なもの」を話すようにしましょう。
面接用に少し背伸びをして架空の「良い趣味」を作り上げても、これまで大量の応募者を面接してきた面接官に見破られてしまう可能性が高いからです。
嘘が見抜かれると「その場しのぎでウソをつく人」という印象を与えてしまい、致命的な失敗になってしまいます。
転職面接でやってはいけないこと2.自分の話をし過ぎてしまう
自分の話をし過ぎてしまうことがないようにしましょう。
人の集中力というものはそこまで長く持つものではないからです。1分を超えて2分、3分と答えていると面接官も飽きてしまい、内心では「早く終わらないかな」と思っています。
趣味や特技の質問は人柄を知るための質問ですから、人柄さえ分かれば回答自体は短くてもよいのです。
面接時間には限りがありますので、趣味や特技の質問だけに時間を割いてしまうと、肝心な職歴やスキルの話題ができなくなってしまいます。効率的にあなたの魅力を伝えるためにも30秒~1分程度で話すようにしましょう。
また、長々と話過ぎてしまうと何が言いたいのか分からなくなり、「結局伝えたい内容がよく分からなかった」「余計な必要のない内容まで話してしまった」という結果になりかねません。
転職面接でやってはいけないこと3.お酒やギャンブル系の特技・趣味
お酒やギャンブル系の特技や趣味を話すのは控えましょう。
採用担当者があなたを採用するにあたって、懸念材料になることはできるだけ避けるべきだからです。
たとえば「賭博麻雀」のような犯罪を想像させてしまうものや、「飲み歩き」「合コン」など、採用するにあたってネガティブな印象になりかねないことはできるだけ話さないようにしましょう。
「これらについて話すと100%悪い評価になる」というわけではありませんが、面接官によって評価が分かれるところではあります。どっちかと言うと多くの面接官はマイナスの評価をするので、どうしても話したいのであればマイナスのリスクを理解した上で話しましょう。
転職面接での趣味・特技の答え方と回答例
前述しました通り、面接で趣味・特技を回答する際は、「結論→エピソード→入社後どうするか」の順番を意識しましょう。
以下では、実際の回答例を紹介していきます。
これから面接に臨むという人はぜひ参考にしてみてください。
転職面接の回答例1.趣味:ゲーム
ゲームを趣味としている人の回答例は下記の通りです。
【回答例】
私の趣味はゲームです。
私はゲームを始める際には事前に徹底的な情報収集を行ったり、常にPDCAサイクルを回し、作戦を立てることによって短期間でクリアするようにしています。
ゲームの攻略の傾向や対策を徹底的に分析し、作戦を立ててきた習慣を活かして、ゼミの授業で行ったグループでのデータ分析作業では、グループ内で作業量・早さともに他のグループメンバーの2倍以上こなすことができました。
貴社でも情報分析能力を活かしたいと考えております。
転職面接の回答例2.趣味:音楽鑑賞
音楽鑑賞を趣味としている人の回答例は下記の通りです。
【回答例】
私の趣味は音楽鑑賞です。
好きなアーティストのコンサートに足を運び、世代を問わず様々な方と交流し、音楽を通じてコミュニケーション力を培うことができました。
また、音楽の場を通じて、様々な方とお話したことによって、人と接することの楽しさや喜びを学びました。この経験を活かして、今では地元のイベントに頻繁に顔を出し、多くの方と交流することを心がけています。
社会人になってからもこのコミュニケーション力を活かし、会社や社会に貢献したいと考えております。
転職面接の回答例3.趣味:映画鑑賞
映画鑑賞を趣味としている人の回答例は下記の通りです。
【回答例】
私の趣味は映画鑑賞です。
映画の中でも特に感動系や動物系の映画を鑑賞しています。
映画を観ることで人に優しくなれ、鑑賞を終えた後に温かい気持ちになるのが好きです。
映画を鑑賞しながら、自分であればこの状況でどのように考え、行動するだろうかを考え、感情移入していきます。
転職面接の回答例4.趣味:ジョギング
ジョギングを趣味としている人の回答例は下記の通りです。
【回答例】
私の趣味はジョギングです。
学生時代から初めて社会人になってからも毎日欠かさず続けています。
体を動かすことが好きなのでストレス発散にもなっています。
社会人になってから生活リズムが変わり、続けるのが大変な時期もありましたが、一度決めたことを投げ出したくないと思い必死に続けました。
根気強く続けたことで、走る楽しさを知ると同時に「継続することの大切さ」を学ぶことができました。
転職面接の回答例5.特技:早起き
早起きを特技とする人の回答例は下記の通りです。
【回答例】
私の特技は早起きです。
毎日6時に起きることを日課としており、どんなに早い朝でも遅刻をしたことがありません。学生時代はレストランでアルバイトをしており、開店作業を担当していたので5時には出勤していました。
遅刻をするとお客様や他の従業員に迷惑をかける結果となるので、絶対に寝坊しないように普段から早起きを心掛けていました。
その結果4年間のアルバイト生活で一度も遅刻することはありませんでした。
転職面接の回答例6.特技:スポーツ
スポーツを特技とする人の回答例は下記の通りです。
【回答例】
私の特技はサッカーです。
小学生の頃からサッカーを始めました。
大学に入学するとレギュラーに入ることができず、いつも応援席に座っているのが悔しくてレギュラーに入りたいという思いが強くなりました。
毎朝ドリブルやリフティングの練習を欠かさず続けた結果、練習に成果が現れてレギュラーとしてベンチ入りを果たすことができました。
このような経験から、私は自分の立てた目標を達成するために努力することの大切さを学びました。諦めずに努力を続けることを貴社に入社してからも実行したいと考えております。
転職面接の回答例7.特技:空手
空手を特技とする人の回答例は下記の通りです。
【回答例】
私の特技は空手です。
小学生の頃から空手を始めて、高校では空手部に所属していました。
高校時代に二段を取得し、全国大会に出場しました。
空手を通じて学んだことは結果だけが全てではなく、結果を追い求めるために努力することが重要で大きな成長につながるということです。
空手を通じて培った努力を怠らない姿勢や礼儀作法は社会人となってからも活かせると考えております。
面接官の意図を知り、適切な回答を用意しよう
面接官は、あなたの人柄や性格について質問をすることで、仕事に対する姿勢や価値観、職場への適応度など、さまざまな側面を見ています。
面接官の質問の意図を正しく理解することで、本番に向けて正しい準備をすることができます。
また、面接において無駄な質問などありませんし、趣味・特技はただの雑談ではありません。ですから、しっかりとあなたの魅力を伝え、内定獲得に向けて自己PRすることが大切なのです。
今回ご紹介した注意点や例文を参考に万全な準備をして、好印象を与えられるように対策を行っていきましょう。
転職面接全体についてはこちらの記事もご参照ください。